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専門用語としての『オルソケラトロジー』と『Myopia Control』は、近視の進行を抑制する意味で、ほぼ同じ様に使われてきた。『Myopia Control』という用語は、近視の進行の抑制を狙いとして弱主経線よりもフラットに酸素透過性ハードコンタクトレンズを処方するもので、一般的には終日装用の場合に用いられる用語である。過去50年間に、角膜にハードコンタクトレンズをフラットに処方して装用させれば近視の一定の進行を遅らせるか、抑制することができることを裏付ける臨床データーや間接的証拠が多数得られている。
*就寝時(オーバーナイト)装用によるオルソレンズは、就寝時(オーバーナイト)装用の認可を受けている酸素透過性ハードコンタクトレンズでのみ使用可能である。

以前までのオルソの定義は、ある選択された患者に対し角膜の整形を目的とした特殊なデザインの酸素透過性ハードコンタクトレンズを、継続的に終日装用または就寝時装用することによって、角膜のサジタルデプスを浅くし(角膜をフラット化させ)、最終的に近視矯正の必要性をゼロレベルまで減少させることであった。

オルソにより近視度数が減少するのならば、それによってMyopia Control、つまり近視の進行を抑制できるという論理が成り立ちそうに思える。しかし、それは事実だろうか。オルソを近視進行の抑制(Myopia Control)手段として用いることができるのだろうか。この疑問については、近視の改善を目的として角膜を扁平化する事により、近視の進行も抑制されるのか、レンズの装用中止後、装用前と同じ近視の進行が現れるか、あるいは一度レンズの装用を中止してしまうと、近視が大幅に進行する『リバウンド』作用が認められるのかという点を明確にすればよい。

リバウンド作用については、はっきりとは言えないが、オルソの近視進行抑制(Myopia Control)効果に関しては、レンズに対する個々の患者の反応による所が大きく、必ずしもオルソ患者全てで、期待する近視抑制効果が現れるとは限らない。角膜の硬さがその要因であるという説もある。また、コンタクトレンズの装用期間、あるいは、近視度数の減少程度が要因であるとも考えられている。

以上をまとめると、近視矯正を目的としてオルソを適用する事が、同時に近視の進行を遅らせたり、抑制させる事になるとは限らない。しかし、オルソの近視進行抑制(Myopia Control)効果については今後、臨床試験等で検証する必要があろう。