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HOME 医療関係者の方 オルソケラトロジーの 原理/メカニズム
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

さて、オルソがどのように視力回復という効果を生み出すかというと、それは“マイグレーションシステム”(移動システム)といわれるものである。つまり、角膜上皮に4ゾーンという構造によりBCとFCに引圧が働き、角膜上皮の中心部(BC)が薄くなり外側(FC)が厚くなる現象が起こる。
そして中心部が薄くなることにより屈折異常が減少し正常化され、一時的に視力が回復する。

1998年にニューサウスウェールズ大学のヘレン・スワーブリックらは、30日間のオルソ装用症例を対象に角膜トポグラファーおよび角膜厚の変化を評価している。その結果次の所見が示された。

① 角膜上皮細胞の再分布が顕著であり、角膜中心部の厚みが薄層化した。
② これと平行して、中間周辺部の角膜の厚みが特に実質層で肥厚化した。

角膜後面の曲率はほとんど変化しなかったにもかかわらず、上記のような角膜前面の変化が生じたことは、涙液層による力学的なせん断力によって、角膜上皮細胞が再分布するという説を支持する結果となっている。

このような涙液層によるせん断力によって、角膜周辺部への上皮細胞(および実質層の一部)の再分布をもたらす圧迫力が生まれる。こうした上皮細胞の再分布により角膜のサジタルデプスが浅くなると、最終的に眼軸長も短縮する。眼軸長が短縮すると、網膜(黄斑部)に近い部分で結像されるため、近視が減少または解消する。

近視矯正に関しては、レーザーにより角膜細胞を永久的に切除する手術(LASIKおよびPRK)、または角膜上皮細胞および角膜実質の再分布を促すオルソレンズ装用のいずれの場合であっても、マイクロミリ単位または1/1000ミリ単位で測定評価することが必要である。ちなみに、角膜の厚みは約540ミクロンまたは約0.54mmと推定される。

人の毛髪の太さは約50ミクロンで、人の角膜上皮とほぼ同じである。この対比からも分かるように、オルソの場合、角膜上皮細胞の段階的な再分布はきわめてわずかなものである。しかし、その結果として角膜サジタルデプスまたは眼軸長が短縮し、最終的に近視の改善を図る事が出来る。